屋根リフォームのポイントについて
屋根は夏冬の厳しい温度、雨や雪そして風など、最も厳しい環境にさらされています。
このため定期的な点検が必要となります。
雨漏りがする、屋根の色が色あせてきた、屋根に苔が生えてきた、瓦がずれている、新築後10年以上経過していれば一度点検を考えてみましょう。
屋根リフォーム工事の費用相場
屋根全体をリフォームする代表的な工事として「屋根塗装工事」、「屋根重ね葺き工事(カバー工法)」、「屋根葺き替え工事」の3つの工事があります。工事ごとに費用と工事の特徴についてみていきましょう。

屋根塗装工事の費用
「屋根塗装工事」は、屋根材に大きな損傷がない場合に行われます。この工事では、まず屋根の洗浄を行い、その後屋根材に適した塗料を選んで塗装します。
- 費用相場
- 25万円~

屋根重ね葺き工事(カバー工法)の費用
「屋根リフォームの重ね葺き工事(カバー工法)」は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねて設置する方法です。この工法では、葺き替え工事に比べて費用を抑えながら、比較的大規模な修繕を実施できます。使用できる屋根材には、スレート、金属屋根、アスファルトシングルなどが含まれます。
- 費用相場
- 50万円~150万円

屋根葺き替え工事の費用
「屋根葺き替え工事」は、古い屋根材を撤去し、その上に新しい屋根材を取り付ける工事です。使用する屋根材には、スレート瓦(薄型の板状屋根材)、ガルバリウム鋼板(鉄板を基にしたアルミニウム、亜鉛、シリコンを含むメッキ鋼板)、そして日本瓦などがあります。
- 費用相場
- 70万円~
屋根リフォーム工事の費用まとめ
工事の種類 | 費用 | メリット |
---|---|---|
屋根塗装工事 | 25万円~ | 塗料の種類により費用が抑えられる |
屋根重ね葺き工事 | 50万円~ | 廃材費用が不要 |
屋根葺き替え工事 | 70万円~ | 耐久年数が長い |
屋根塗料別の施工価格や耐久年数の違い
屋根塗装では主に「シリコン塗料」や「フッ素塗料」などが使用されます。
各塗料の耐用年数(次回の塗り替えまでの目安)や施工費用の目安は、以下の通りです。
一般的に、耐久性が高い塗料ほど、価格も高くなる傾向があります。
塗料の種類 | 耐用年数 | 施工単価 |
---|---|---|
ウレタン | 6〜10年 | 1,200~2,200円/㎡ |
シリコン | 8〜15年 | 1,600~3,500円/㎡ |
フッ素 | 8〜20年 | 1,800~4,800円/㎡ |
ラジカル | 12〜15年 | 1,800~4,500円/㎡ |
断熱・遮熱(ガイナなど) | 15〜20年 | 2,300~4,500円/㎡ |
無機 | 15〜25年 | 4,000~5,500円/㎡ |
屋根リフォームのメンテナンス費用
屋根の塗装や補修、葺き替え工事にかかる費用は、概ね以下のようになります。
施工方法 | 施工費用 |
---|---|
塗装 | 15〜80万円 |
漆喰の補修 | 2,200〜7,000円/m (足場代が別途かかる可能性あり) |
棟瓦の取り直し・積み直し (日本瓦/セメント瓦など) |
10,000~16,000円/m 1段増すごとに2,000〜5,000円 (足場代が別途かかる可能性あり) |
棟板金の補修・交換のみ (スレート/金属系屋根) |
単体工事の場合:5,000〜12,000円/m (足場代が別途かかる可能性あり) |
重ね葺き(カバー工法) | 60〜250万円 |
葺き替え | 70〜260万円 |
瓦の葺き直し(日本瓦) | 45〜215万円 |
アスベスト処理費 (スレート/セメント瓦など) |
20,000~85,000円/㎡ |
屋根を長持ちさせるためのポイント
定期的な点検・メンテナンスが重要
屋根のメンテナンス・リフォームの種類をご紹介します。

屋根の塗替え、かぶせ葺き、葺き替え
屋根の塗り替えは一番低価格でできますが、屋根が傷んでいたり経年劣化が進んでいる場合には難しくなります。
下地が傷んでいなければ、既存の屋根の上にかぶせるタイプの屋根材(例:高耐候屋根材カレッセ)を使うことで、手軽かつ低予算で施工が可能です。しかし、屋根全体を取り替える場合は、費用も工期もかかります。老朽化が進み、全体的に傷んでいる場合は、全面的な取り替えを検討すべきでしょう。

「減震」効果もある屋根の軽量化
屋根の下地が傷んでいる建物では、柱や壁など他の構造部分もダメージを受けていることが多く、重い瓦に葺き替えると耐震性に不安が生じます。
最近では、非常に軽量で耐久性に優れた屋根材や日本瓦が開発されています。こうした屋根材を使用することで、地震時の揺れを抑える「減震」効果が期待できるため、葺き替えは非常に有効な手段となります。

将来を見据えた計画的なリフォーム
屋根の交換は頻繁に行うものではありません。屋根のリフォームを行う際には、外壁塗装など他のリフォームも同時に進めることで、時間や費用を節約できます。
屋根のリフォームを検討する際には、家全体を点検し、他にリフォームが必要な部分がないか確認することをおすすめします。また、太陽光発電の設置を考えている方もお気軽にご相談ください。
屋根のリフォームの施工の流れ
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01
お問い合わせ
屋根や外壁などのお悩み、お客様のご希望をお伺いいたします。
お客様の建物の状況や大きさから、調査スタッフと調査機器の調整を行います。 -
02
無料点検
施工スタッフ職人を含め、社内にて打ち合わせを行い、現地調査の資料(図面と写真、動画)を元に、一番良いリフォーム方法や修理方法を検討します。
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03
現地調査の報告
調査時にお伺いしたお客様のご希望を元に、プロとしての判断を含めて「ご提案書」を作成いたします。
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04
工事のご判断
弊社にリフォーム工事をご依頼いただく場合は、工事開始のご希望予定等を伺います。
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05
ご契約
工事着工前に「向こう三軒両隣」以上のご近所の皆様へ粗品をお持ちしてご挨拶に伺います。 工事内容や工期、車両の通行制限などを出来る限り詳細にご説明いたします。
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06
工事の着工
朝、必ずご挨拶にお伺いし、工事のご説明をいたします。作業完了時も工事の進捗状況と明日の予定をご説明いたします。 ご不在の場合、お客様のご都合の良い時間にご連絡いたします。
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07
引き渡し前の点検
お引き渡し前、不良箇所がないか十分にチェックし弊社の自社検査が終了後、お客様の目で工事内容をご確認いただきます。
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08
工事完了のご報告
完了報告書に押印いただき、「保証書」を発行いたします。
リフォームの工事内容に応じてアフターサービスの開始となります。 -
09
定期点検
工事が終わったからといって、これでお客様とのお付き合いは終わりではありません。工事が終わってからがお客様との末長いおつきあいの始まりです。
屋根のリフォームのよくある質問
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屋根の工事ってどんなことをしますか?
お住まいの状態に応じて、葺き替え、補修、塗装などの工事を行います。
屋根工事を実施する際には、瓦の状態だけでなく、下地の状態などもしっかり確認することが重要です。
例えば、既存の屋根材を撤去し葺き替えが必要な場合、現在の平板スレート瓦やカラーベストなどの上に新しい屋根材を重ねる「カバー工法(重ね葺き)」を施すなど、屋根の状態に応じた最適な工事を行います。 -
どのくらいの周期でメンテナンスが必要ですか?
屋根自体の寿命は、以下のようになります:
※粘土瓦(焼き瓦)・・・約20年~25年
※スレートやセメント系屋根・・・約10年~15年
※板金屋根・・・約10年~15年
屋根材によって寿命は大きく異なりますが、定期的にメンテナンスを行うことで、屋根の耐久性を高め、長持ちさせることができます。
目安として、10年ごとのメンテナンスが推奨されています。 -
工事は何日くらいかかりますか?
工期は、内容や建物の状況によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです:
和形瓦の場合、屋根面積が広いお宅で2~3週間、標準的な大きさのお宅で1~2週間、平板瓦の場合は4日~1週間程度です。
なお、現場の状況や天候により、工期が延長する場合がありますのでご注意ください。 -
屋根の修理、自分でやっても大丈夫ですか?
屋根の修理は、どんなに小さなことでも専門の業者に依頼することをお勧めします。
屋根工事は素人が手を出せるような簡単な作業ではありません。
さらに、高所での作業となるため、非常に危険を伴います。
自分で修理したいという気持ちは理解できますが、安全面を考慮し、必ずプロの業者に依頼するようにしましょう。 -
見積もりをお願いしたら、必ず工事を依頼しなければいけませんか?
いいえ。
見積もりをお願いしたからと言って、必ずしも工事を依頼しなければならないわけではありません。
他の業者と見積もりを比較していただいても問題ありません。
ご相談や見積もり内容をご確認いただき、納得された上で、お客様のご判断で工事をご依頼ください。
また、しつこく工事をお勧めすることはありませんので、ご安心ください。